知花くららさん×「マリ・クレール」東浦編集長トークショー(表参道・GYREにて)
去る3月20日、WFP写真展「知花くららが見たザンビア~hope~」が開催されている商業施設、GYRE(東京・表参道)のギャラリースペースEYE OF GYREにて知花くららさんと、雑誌「マリ・クレール」の東浦真弓編集長とのトークショーが行われました。50人分の席はすぐに満席となり、立ち見の方もいらっしゃいました。ご参加下さった皆さま、どうもありがとうございました。
地球レベルで考え、行動し、私生活でも仕事でも開拓的に生きる女性を「プラネット・ウーマン」と名づけ、提唱しているマリ・クレール誌。東浦編集長は知花さんを「プラネットウーマンそのもの」と紹介し、知花さんを日本の代表として応援して行きたいと語りました。
大学で国際関係を学んだ知花さんは、「どうしたらもっと多くの子どもたちが学校へ行けるようになるだろう?」という疑問を長く持っていたそうです。そこで、WFPの学校給食プログラムが呼び水となり、より多くの子どもが学校へ通うようになる大きなきっかけとなっていることを知り、学校給食プログラムに「ひとめぼれ」してしまったのだそう。その時から、ぜひWFPの支援現場へ行ってみたいと考えていた知花さんの願いが実現したのが、この写真展に収められているザンビアへの視察旅行だったのです。
知花さんがザンビアで強く印象に残っていることは、移動診療所を訪問した時のこと。その年、大規模な洪水の被害にあったザンビアでは食糧不足が深刻化していました。ぐったりとしている赤ちゃんを抱いて途方に暮れているお母さんから、「大人は木の根っこを食べてやっと飢えをしのいでいるが、子どもは繊維の多い木の根っこが食べることですらできない」という話を聞き、知花さんは「本当に食べるものがないんだ」と言葉を失ってしまったそうです。
こういった人々へ食糧支援を行っているWFPの重要性を改めて実感した知花さんは、「まずは世界で何が起こっているかを知り、自分は何ができるかを考えることが大切。このようなイベントへ足を運んだことをきっかけに、今まで特に関心のなかったことについて考え、新しい考え方を生活にとりいれてもらえれば嬉しい」と会場の皆さんへ語りかけました。
また、トークショーの最後には、寄付をして下さった方へ、知花さんのサイン入りポストカード(展示パネルの一枚を印刷したもの)を知花さんから直接プレゼントされました。30枚のカードはあっという間になくなり、ご寄付は44,100円にも上りました。ご寄付下さった皆さま、本当にありがとうございました。
また、WFP日本事務所の保田由布子広報官は、「毎日、飢餓を主な原因として14,000人の子どもの命が奪われています。14,000人が一度に亡くなるような事故や事件が起きれば大惨事としてニュースになりますが、飢餓で命を落とすことはあまりにも日常的に起きているため、この現状を知っている人は多くありません。さらに、昨今の食糧価格高騰や経済危機で飢餓に苦しむ人々が増えています」と、飢餓の現状を説明しました。そして「飢餓に苦しんでいても一人一人が名前のある血の通った人間です。こういった人々が人間らしく生きられるよう、皆さまのご支援をお願いいたします」と挨拶しました。