「学校給食が育むアフリカの未来〜世界中から『おいしい』が聞こえる日まで〜」
EXILE ÜSAさんは6月に東アフリカのウガンダを訪れ、国連WFPの学校給食支援などを視察しました。その報告会として、国連WFPは8月22日に、長野県立科町の立科中学校で特別講義「学校給食が育むアフリカの未来〜世界中から『おいしい』が聞こえる日まで〜」を開催しました。
立科町は2020年東京五輪・パラリンピックのウガンダのホストタウンとなっていて、町をあげてウガンダとの交流を深めています。160人の全校生徒を前に「飢餓について一人一人が知って、一歩踏み出すだけで絶対に世界が変わってくる。今日の話を聞いた気持ちを、忘れないでほしい」とメッセージを投げかけました
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ウガンダの人間開発指数は189カ国中162位で、人口の2割が貧困ライン以下で暮らし、4割が栄養不良の状況にあります。国連WFPは約150万人に対して食料支援を行っています。
「ウガンダの都市部から離れた農村部では、食料が十分でなく、給食を食べるために学校に通う子どもも多くいます」と現地の状況を伝えたÜSAさん。
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現地の小学校に訪問した際に、子ども達の体つきで栄養が足りていないことがよくわかったといいます。
「小学校の児童は明るく、歌ったり踊ったりする。でも体が小さく、腕が細くて、栄養が不足していることがわかる。訪れた女子児童の家は土やわらで作られていて驚きました」
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学校給食があるから学べて、夢を描けるようになるー
ÜSAさんは、小学校視察後に、同行に通う小学6年生のロコル・フロレンスさん(14)の家を訪ねました。家はとても簡素で土の上に泥を固めた壁に茅葺き屋根。この地域の典型的な家です。ロコルさんはきょうだい7人と両親の10人家族で暮らしていました。
ÜSAさんがロコルさんに「将来の夢は何ですか?」と尋ねると、ロコルさんが「大学に行って看護師になりたい」と答えたエピソードに触れ、こう続けました。
「給食があることによって学校で朝ご飯を食べられて、勉強に集中できて、みんなが学べて、将来、いろんな職業につける可能性がでてきた。夢を描けるようになる。そのことが、学校給食支援の成果を表していると思います」
質疑応答では、生徒から 「自分が想像していたよりもずっとウガンダの人たちがみんなハッピーに見えました。厳しい生活を強いられているのに、なぜ元気そうにみえるのでしょうか?」という質問があがりました。
特別講義の締めくくりに、ÜSAさんは生徒たちに次のように語りかけました。
「みんなは当たり前のように将来の夢を描ける環境にいる。でも世界には食べるものがあるかないか不安で夢を描くことも当たり前ではない子ども達もいる。世界の飢餓について知ることだけで世界が変わっていくし、この気持ちを忘れないでいてほしいです」
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講義後は全校生徒で「おいしいダンス」
講義後はÜSAさんが「子ども達みんなが食べられる世界を作ろう」という想いを込めて創作した「おいしいダンス」を生徒達と踊りました。このダンスはÜSAさんがウガンダの子ども達とも踊ったもので、立科中学校の体育館にも生徒たちの「おいしい!」という声が響きました。
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給食は特別メニューの"ウガンダ風"給食
ÜSAさんはその後、各教室に戻った生徒たちと一緒にウガンダの給食をイメージした給食を食べました。提供されたのは、白米、豆煮、鶏肉のソテー、おひたし、ふかし芋。生徒たちの栄養を鑑みてパイナップルと牛乳もそえられました。
ウガンダの学校では、ポショと呼ばれるトウモロコシの粉をひいたものを原材料にしたものや、米、豆類が給食として提供されています。
ÜSAさんからは、「ウガンダの給食ではお米がでることはほぼないです。お米の代わりにトウモロコシを粉にしたものを水と合わせたものをお粥のようにしてメインとしています」と説明がありました。
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立科中学校での特別講義をおえたÜSAさんはこう振り返りました。
「講義ではウガンダの現状について真剣に聞いてくれたし、その後の『おいしいダンス』をみんなで一緒に踊って、未来に向かって飢餓をゼロにしていこうという気持ちを皆とシェアすることができたのでとても良かったです」
「自分のダンスで世界中から少しでも悲しいことが減っていって、ハッピーを倍増できるように、今回のような活動はこれからも続けていきたいです」
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