世界人道デー:「国連WFPの学校給食が多くの少女を強制結婚から救う」
国連WFPウガンダ事務所のジョイス・ナモエ は、1999年に国連WFPに参画しました。
ジョイスは、学校給食を親への動機付けとして利用し、女の子を学校に通わせることに情熱を注いでいます。
「私たちは、多くの少女を低年齢結婚や強制結婚から救っています」とジョイスは語っています。「とにかく学校に駆け込んでほしいのです。学校の門に入りさえすれば、救われるのですから。」
ジョイスがそう語るのも当然です。彼女自身、19歳のときに、親が選んだ男性との結婚から逃れるために家出をし、ケニアまではるばる逃亡するという大きな決断をしたからです。
国境を越える危険な旅を経て、ジョイスは女子修道院で見習い修道女に英語と数学を教える仕事を得て自立しました。しかし、彼女は常に、故郷に戻る必要性を感じていました。
ジョイスは「ウガンダに戻り、後輩たちに、女の子でも成功できることを伝えたかったのです。女の子にも希望はあります。女の子も、社会で役割を果たせるのです」と語ります。「もし私が学校に通っていなかったら、強制結婚から逃れることはできなかったでしょう」。
ジョイスは現在、カラモジャ地方のカンゴールにある国連WFPが支援する女子校で学校給食の監督業務を行っています。彼女も子どもの頃、この学校に通っていました。この学校が彼女を「救ってくれた」のだと言います。
「学校給食は子どもたちにとってとても重要なものです。学校給食は女の子を学校に通わせるための親の動機付けになります。学校は女の子にとってのライフラインなのです」とジョイスは語っています。
学校へ行くことで、「少なくとも1日1回、場合によっては1日2回食事をすることができます。国連WFPでは、生徒に朝食、午前のおやつ、昼食などを提供しているからです」と彼女は強調します。
悲しいことに、貧困が蔓延していることで、強制結婚が後を絶ちません。家畜は資本であり、家畜を飼っているということは、多くの親にとって安心の証です。
ジョイスは 「牛を飼っていそうな人を見つけると、親はその人と無理やり結婚させようとする」と言います。
「女の子は、自分がどういう存在かを知り、自立できること、私たちがコミュニティーの常識として信じている文化的慣習に抵抗できることを理解する必要があります」。
国連WFP南スーダン事務所のフィールドモニターであるジュリア・ポニも、ジョイスと同様、子どもの頃に国連WFPの学校給食支援を受けて学校に通っていました。しかし、ジュバという町で育った彼女の体験は、ジョイスとはかなり異なっています。
ジョイスはこう語っています。「私の父は教師で、コミュニティーからの圧力があったにもかかわらず、私が勉強することを望みました。女の子は13歳で結婚するのが普通でしたが、全員がそうだったわけではありません」。
ジュリアは中学校を卒業後、同国北部のマラカルに行き、アッパーナイル大学でITの学位を取得しました。
彼女は大学卒業後、就職活動を始め、数カ月後には、国連WFPのマバン現地事務所での職を得ました。
「子どもの頃から常に、人々の支援、援助をしたいという情熱を持っていました。それは私が紛争の中で育ち、周囲の人々が苦しんでいるのを見てきたからです」とジュリアは言っています。
そして、次のようにも語っています。「私と同じような境遇にある少女たちに言いたいことは、勉強して自分の夢を追いかけてほしいということです。どんな困難があっても、夢はただの夢で終わらせるものではありません。私は今、自分の夢をかなえて生きています。少女たちの夢も実現するはずです」。
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