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WFPの給食で育ったヒーローたち

WFPの給食で育ったヒーローたち
, WFP日本_レポート

WFPの学校給食プログラムは、子どもたちに給食を提供することで、彼らの教育を支えています。空腹の子どもたちは、学校に通うことで栄養満点の食事を得られ、そして勉強にも集中できるようになるのです。WFPは給食を食べて育った9人の今を追いました。ジャーナリストやマラソン選手、そして文部大臣と、皆かつての給食の思い出を胸に世界中で活躍しています。

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©WFP/Photolibrary

ジャーナリスト、登山家、大臣、そしてオリンピックのマラソン選手。この人たちに共通していることとはなんでしょう。それは、彼ら全員がWFPの提供している学校給食を食べながら学校に通っていたことです。皆給食を食べることで、お腹を満たし、勉強に集中することができました。給食を提供することでいかに子どもの未来を拓くことができるか、いくつかの事例を紹介します。

ローマ発
子どもたちが、日々、学校へと通い、学ぶことは、貧困から抜け出すための大きな一歩となります。しかしながら、空腹のままでは、その大事な一歩を踏み出すことができません。栄養をたくさん取ることで、子どもたちは健やかに育ち、そして学ぶことができるのです。では、給食を食べて育った子どもたちは、その後どうなったのでしょうか?私たちは9人の元子どもたちを追跡調査しました。

ポール・テルガト・・・マラソンのオリンピックメダリスト
アトランタとシドニーのオリンピックで2度のメダルに輝き、2003年にはフルマラソンの世界記録を達成したテルガト氏は、ケニアの貧困地区で育ちました。彼は、学校に通っていた当時に食べていた給食のおかげで、アスリートとしての才能を開花させることができたと語ります。今では飢餓撲滅大使として、世界中の飢餓に苦しむ子どもたちのために活動しています。

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©WFP/Photolibrary

アポリネール・ガフング・・・ジャーナリスト
貧困家庭に生まれ育ち、ポリオを患った、ガフング氏の幼少期は非常に過酷なものでした。しかし彼が、WFPが支援するブルンジの首都、ブジュンブラにある学校へと通い始めてから人生に光がさしこんできました。彼は主席でこの学校を卒業し、その後ジャーナリストとしてキャリアを積みました。現在ではブルンジにある南アフリカ大使館で広報担当者として働いています。

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©WFP/Photolibrary

ニム・ドマ・シェルパ・・・登山家
エベレスト登頂への長い長い道のりは、給食をもらいに学校に通い始めた時から始まった、とニム・ドマ・シェルパ氏は語ります。「当初は、ただで給食が食べられるという理由で学校へと通わされました。それから次第に勉強へと興味を持ち始めたのです。」2008年に、世界最高峰のエベレスト登頂を果たした彼女は、現在7大陸最高峰登頂を目指し、日々励んでいます。

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©WFP/Photolibrary

ドゥンカー・ドリュプカ・・・人道支援者
ドゥンカー・ドリュプカ氏は、ブータンでWFPの食糧支援活動に携わっています。彼は、幼少期に山間部の村で育ったこと、栄養満点の給食と教育のおかげで、貧困から脱することができたことについて語ってくれました。また、後年WFPブータン事務所代表として地方の学校を訪ねたときに、学校に通う少年と話したことなども教えてくれました。氏は「世界は我々の手でより良いものへと変えていくことができる。」と語っています。

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©WFP/Photolibrary

マンフォノ・カケトラ・・・文部大臣
レソトの文部大臣、マンフォノ・カケトラ氏は、より多くの子どもたちが学校給食を得られるようにと、日々奔走しています。実は、彼女自身、幼いころにWFPの学校給食を食べながら勉強に励んでいたのです。現在レソトではおよそ1500校で給食が提供されています。「私は、学校給食の大切さを示す良い例であると思います。多くの子どもたちが私と同じように、給食の恩恵を受けられるように。」と彼女は語ります。

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©WFP/Photolibrary

ベラ・タヴァレス・・・キャリアウーマン
1990年、当時7歳だったベラ・タヴァレス氏は、WFPが学校給食を提供する様子を収めたドキュメンタリーに登場していました。今では、大学を卒業して、母親の生活を支えながら、兄弟を大学へと通わせています。ベラは、学校給食だけで、いかに貧困と飢餓に苦しむ状況が改善され、そして自立した女性になれるかを語ってくれました。

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©WFP/Photolibrary

ファトゥマ・オマール・・・優秀な学生
世界中には、学校へ通うことにあまり乗り気になれない子供たちがいるかもしれません。しかし、ケニアでは、それを何にも代えがたい喜びとしている子どもがいます。ファトゥマ・オマールは、世界最大の難民キャンプで育った後に、厳しい競争を勝ち抜いて、ナイロビで最も優秀な女学校の奨学生となりました。現在彼女は、医学を学び、医者になるために大学へと進学することを夢見ています。

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©WFP/Photolibrary

ケケレトソ・マベレン・・・支援活動家
レソトの貧困地区で育ったケケレトソ・マベレン氏は、幼いころに、WFPの学校給食を食べながら学校に通っていました。彼女は、いかに給食を楽しみにしていたかを、今でも鮮明に覚えています。現在彼女はWFPで働き、空腹の子どもたちが、幼かったころの彼女のように、給食を食べられるように仕事に励んでいます。WFPで働いて8年になる彼女は、上級活動補佐官として政府とともに栄養と健康に関する支援を担当しています。

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©WFP/Photolibrary

ウィルソン・エレング・・・WFP運転手
WFPで運転手として働くウィルソン・エレング氏は、幼いころ家畜が死に、家にある食糧が底をついたため、給食を食べようと、学校へと通い始めました。それから10年間、彼は学校へと通い続け、しっかりと教育を受けることができました。

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©WFP/Photolibrary