モザンビークのサイクロン被害:支援が必要です
サイクロン・イダイおよびサイクロン・ケネスによりモザンビークは大きな被害を受けました。現在でも支援を必要としています。
サイクロン・イダイの被害を受けたテレーザは、息子と共に、支援の届きにくい地域に住んでいます。毎年、雨季には、この地域は孤立します。今年は未だかつてない被害を受けました。国連WFPはヘリコプターを使い、この地域の9,300人の住民に食料を届けました。
3月14日に上陸したサイクロン・イダイにより185万人の人々が影響を受けました。被害の範囲は4つの州と50の地域に及びます。また、4月25日に上陸したサイクロン・ケネスによりナンプーラ州とカボ・デルガード州では373,857人が人道支援を必要としています。被害は2つの州と21の地域に及びました。(6月4日時点)
シングルマザーのバージニア(18歳)と娘のフランチェスカ(9カ月)
サイクロン・イダイが襲ってきた夜、バージニアは町の学校に避難しました。自宅は倒壊してしまいました。自宅があった場所に数日後に戻ったバージニアは、近所の人たちの助けを借りて、仮住まいとして小屋を建てました。農業を営んでいましたが作物は激しい雨で失われました。
現在妊娠中のマルタ(25歳)には、すでに3人の子どもがいます
サイクロンが来るとともに大きな音を聞いたマルタは家族と一緒に学校に避難しました。家は完全に破壊されてしまいました。今まではキャッサバ、トウモロコシと豆を栽培していましたが、サイクロンの後に発生した洪水で、ほとんどの作物はだめになってしまいました。
サイクロンによる被害と支援活動
サイクロン・イダイとサイクロン・ケネスにより220万人あまりの人々が影響を受けました。サイクロンおよび、それによって引き起こされた洪水によって130万人の人が、緊急食料支援が必要な状態に陥りました。被災者の50%以上が摂取できる主食の量が減ってしまい、10万人の子どもが急性栄養不良の危機に直面しています。また、13万人の妊産婦が栄養不良に陥る可能性があります。
国連WFPはサイクロン・イダイによって影響を受けたソファラ州、マニカ州、テテ州およびザンベジア州で、さらにサイクロン・ケネスの影響を受けたカボ・デルガード州とナンプーラ州で170万人に支援を行いました。サイクロン・イダイに関しては151万1,554人に食料支援が届けられました。(6月4日時点)
今後は緊急食料支援に加え、復興、再建およびレジリエンス(災害に対する耐性)の確立を行うための支援も必要になります。
サイクロンの被災地では、引き続き支援が必要です。
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