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マダガスカル:子どもたちは走ることも遊ぶこともせず、目に深い悲しみを浮かべています。

国連WFPパートナーシップオフィサーのクリスティーナ・コバレンコが、何千人もの人が飢えているマダガスカル南部の様子をご紹介します。
, Krystyna Kovalenko
Madagascar
国連WFPは毎月、マダガスカル南部の75万人に食料支援を行っています。 Photo: WFP/Krystyna Kovalenko



マダガスカルの「グラン・スッド」は、まるでSF映画に出てくるような、完全に乾燥した、人の住めない砂漠のような場所です。ここ数年、連続した干ばつに見舞われているのです。しかし、地元の人によると、今年はどの年よりもひどいそうです。

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異常に長いリーンシーズン(次の収穫を前に食料が不足する時期)の後、待ちに待った収穫が虫によって食べられなくなってしまった。Photo: WFP/Krystyna Kovalenko

ここにずっと住んでいるお年寄りにも会いました。最初は、現在の状況を1991年の干ばつと比較していました。しかし、彼らと話しているうちに、今の状況はもっとひどいということがわかりました。今年は、例年になく不作の時期が長く、干ばつも深刻で、わずかな収穫物も虫にやられてしまい、今後数か月にわたって食べるための最後の希望が失われてしまいました。

 

状況は完全に絶望的です。

 

栄養価ゼロ

私たちが訪れたのは、壊れた道路でつながっている人里離れた小さな村でした。到着して目にしたのは、大きなお腹を抱えた子どもたちの悲痛な光景でした。私は村の静けさに心を打たれました。子供たちは走り回ることも遊ぶこともなく、ただ座ってこちらを見ています。その目には、深い悲しみと嘆きが浮かんでいました。

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マダガスカル南部の干ばつ被害を受けた地域では、高齢者や栄養不良の子どもたちが特に脆弱な状況にあります。  Photo: WFP/Krystyna Kovalenko

 

ある村で、子どもに最後の食事はいつ食べたのか、それは何だったのかと尋ねました。 彼は粘土質の地面を指差しました。彼の母親によると、何もなかったため、最後に子どもたちに食べさせたのは、普段は食べられない草などの植物だったそうです。それを煮て、粘土を入れて、お腹を満たすために食べさせていたのだと言います。

 

言うまでもなく、彼らが長い間口にしてきたものには栄養価が全くありませんでした。膨らんだお腹と細い腕がそれを如実に表しています。それは、飢えで疲弊している幼児や高齢者に顕著です。私が忘れられないのは、スプーンを持ち上げるだけで体に力が入らず、食べることすらできなかった10代の若者です。

Emergency distribution of hot meals to elderly population and malnourished children in the drought-affected regions of southern Madagascar.
 マダガスカル南部では、約14,000人が「カタストロフィー」レベルの食料不安に陥っています。Photo: WFP/Krystyna Kovalenko

集落や村を通り抜けると、ほとんどの子どもたちが低体重でした。3人に1人か、4人人に1人の子どもは栄養不良のようでした。マダガスカル南部では、約114万人が高いレベルの急性食料不安に直面しています。そのうち14,000人近くが、統合食料安全保障段階分類(IPC)の5段階評価で「カタストロフィー」レベルにあります。2016年にIPCの手法が導入されて以来、マダガスカルでフェーズ5が記録されたのは初めてのことです。

 

今すぐ緊急の対策を講じない限り、このカテゴリーに属する人の数は、10月から始まる次のリーンシーズンで倍増するでしょう。

現在、マダガスカル南部で見られる危機は、森林破壊や気候変動などの複数の要因によるものです。国連WFPは、毎月約75万人の緊急ニーズに対応していますが、状況は急速に悪化しており、現在の支援では、その影響と飢饉のリスクを相殺するのに十分ではありません。国連機関、パートナー国政府、NGOの連携によってのみ、命を救い、この地域の人々がより良い持続可能な未来を手に入れることができるのです。

 

国連WFPは、マダガスカル南部の災害を回避するために、今後6ヶ月間で7,400万ドルの支援を緊急に必要としています。

 

マダガスカルにおけるWFPの活動についてはこちらをご覧ください。

 

 

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