ガンビアで日本の支援者からの寄付により学校給食が再開(皆さまへのお礼)
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Photo: WFP/ Mamadou Jallow
国連WFPを支援くださっている皆様
「アフリカの微笑み海岸」ことガンビア共和国よりこんにちは。国連WFPガンビア事務所長の津村康博(つむらやすひろ)です。
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国連WFPと農業省は小規模農家・女性グループの支援でも密接に協力。 Photo: WFP/ Mamadou Jallow
ガンビアはアフリカ西部に位置し、ガンビア川沿いに東西に細長い国土を持つ国です。
「微笑み海岸」というあだ名はかつて旧宗主国の英国人が良く訪れていた海岸の保養地周辺で生まれた言葉ですが、海岸線は最西端の80kmのみで、残りの国土は首都を少し離れると、「微笑み」からは程遠い深刻な問題を抱えるおなじみのアフリカの風景が広がっています。
ガンビア川北岸や中東部はいわゆるサヘル地帯に分類され、気候変動の悪影響による自然災害、環境の劣化、人口流出に密接にかかわる食料不安と栄養失調が問題となっています。
昨年来、コロナ禍による経済社会活動への打撃により、国民の30パーセント以上が食料不安にあるなどガンビアでも食料栄養状況がさらに悪化しています。
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そのような中、このたびはガンビアにおける国連WFP「地産食材を用いた学校給食」をご支援いただきありがとうございます。
皆様の寄付は、ガンビアの国土のうちでも最奥部に位置し最も貧困レベルの高い地域の子どもたち1万3千人に栄養価の高い給食を10か月間支援するのに使われます。
ガンビアでは輸入した食料品を学校に現物で配るのではなく、「地産食材を用いた学校給食支援」で、学校に現金を渡しそのお金で学校が地域の食材を購入して給食を作っています。
このやり方だと地元農家や食料取扱業者も潤って地元経済や農業の活性化にもつながりますし、何よりも新鮮で栄養のバランスに富んだ食料品を日替わりで提供できるため、大変好評です。
日々異なる献立をもとに正しい食生活や栄養に関する知識についても学ぶことができます。
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昨年の新型コロナウィルス対策による学校閉鎖や資金不足のため、昨年3月以来、この地域の学校給食は中断されていましたが、皆様の寄付のおかげで1年ぶりにこの4月の新学期から給食支援を再開できます。
おりからの食料栄養状況の悪化に加え、食料品が不足しがちな季節が近づいているため、このたびの学校給食の再開は非常にタイムリーな支援です。ガンビアの子どもたちにかわって皆様に御礼申し上げます。
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これからも実施中の支援の様子も紹介していけたらと考えています。皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
国連WFPガンビア事務所長 津村康博