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戦闘開始から半年 飢きんが差し迫る中で 「パレスチナ緊急支援募金」受付中

認定NPO法人国連WFP協会(神奈川県横浜市)は、昨年10月7日以降戦闘が続くパレスチナへの緊急食糧支援募金が、募金開始半年を前に法人、個人合わせて2,656件、およそ2億8,900万円に上ったことをお知らせします。しかし、この半年で現地の状況は悪化の一途をたどっており、同国への支援の必要性はますます高まっています。国連WFP協会は、更に幅広い寄付を呼び掛けています。
, 国連WFP協会

寄付ページ: URL:https://www.jawfp.org/oneshot?btn=LPEMpalestine 電話0120-496-819

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2024年1月11日、ディール・バラフにて。国内避難民への食料支援。

​​​​©WFP/Ali Jadallah
前例のないスピードで広がる「壊滅的飢餓」

ガザ地区とヨルダン川西岸地区からなるパレスチナでは紛争が激化する前から食料不安のレベルは非常に高く、人口の3分の1にあたる184万人が食料不安に直面していました。今回の紛争はそうした悲惨な状況の最中で勃発しました。

戦闘開始直後から、国連WFPは現地パートナー機関と連携し、食料や電子バウチャーによる現金支援を開始。2024年3月までにガザ地区にトラック3,330台で5万6,600tの食料を運び入れ、145万人に支援を届けました。しかし、支援は困難を極めています。南部の2か所を除く全ての国境検問所が閉鎖されており、ガザ地区への食料の搬入、ガザ地区内での移動はいたるところに困難があります。特に、ガザ北部への支援物資の輸送には、イスラエル当局に毎日許可を得る必要があり、トラックの輸送隊は検問所通過のための長い待ち時間や、北部への道のりで略奪のリスクにも直面しています。特に北部で食料支援を届けることは不可能に近い状況にあります。

12月に発表された「総合的食料安全保障レベル分類」では全人口の26%にあたる576,600人が、飢餓のなかでも最も深刻な5段階目の「壊滅的飢餓」に陥っていると報告されていましたが、3月18日に発表された最新レポートでは、その倍である全人口の50%にあたる110万人が「壊滅的飢餓」に陥っていると報告されました。これは前例のないことです。これまでは世界で約13万人が「壊滅的飢餓」にあるとされてきましたが、今回ガザ地区(面積365平方キロメートル/福岡市よりもやや広い面積)だけで110万人が「壊滅的飢餓」に直面しています。

また、ガザ北部の二県では数週間以内に30万人が飢きんに直面すると見込まれています。パレスチナ事務所の臨時代表であるマシュー・ホリングワースは「総数で見れば、世界のどこよりも高い飢餓レベルです。すべて人為的ものなのです。...この短期間でここまで悪化したことは衝撃的です。これを防げなかったことは、世界の「汚点」です」と述べています。飢きんを食い止めるには、支援団体が住民全体に食料、水、栄養食品、医薬品、保健衛生サービスを大規模に提供するための完全なアクセスが確保される必要があります。それを実現するには、人道的停戦が不可欠です。停戦が実現し、人道支援を行うスタッフと物資が自由に行き来できるようになり、ガザ地区の人びとが安全に支援にアクセスできるようになれば、国連WFPは1か月に100万人以上の空腹に苦しむ人に十分な食料を供給するため、急速に支援規模を拡大することができます。国連WFPは即時停戦を求めています。

国連WFP協会 青木 創 事務局長のコメント

戦闘開始後に国連WFP協会では、緊急食糧支援募金を開始し、この半年間で2,500件以上、約3億円近くのご寄付をお預かりしました。皆さまからの温かいご支援に心より御礼申し上げます。しかし、残念ながら事態は改善するどころか悪化の一途をたどっています。

上述の、「総合的食料安全保障レベル分類」の数値(壊滅的飢餓に直面する人の数:これまで世界で約13万人→今回ガザ地区だけで110万人)は、いまだかつてない未曽有の事態がいま現実にパレスチナで起きている、という事を表しています。

現地を訪れたホリングワース臨時代表は、「今ガザでは希望さえ失われ始めています。...希望の喪失は、人びとの心をくじき、あきらめさせ、死に至らしめかねません」と述べています。国連WFP協会は人びとが希望を持つには、最低限の食料が満たされることが不可欠という考えのもと、多くの皆さまよりご支援を賜ってまいりました。一方で、現地での支援のニーズは増え続けています。国連WFPは2024年内に最大110万人への支援を続けるために7.6億米ドルを必要としておりますが、まだ35%程しか集まっておらず引き続き皆さまからのご支援を必要としています。どうか皆さまのお力をお貸しいただき、苦境の中にある一人でも多くのパレスチナの人びとの命を救う活動が継続できますよう、ご支援をお願い申し上げます。

 

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