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「プロジェクト・アマタ」、ブルンジの酪農家を支援し、弱い立場に置かれた学校の子どもたちに食料を提供

国連WFPとケリー・グループは、ギテガ県の酪農家などと連携し、学校や地域の人びとの栄養や生活の改善に取り組んでいます。
, Matthew Stevens
フローレンスさんは、国連WFPがブルンジでサポートする63万5千人の学生たちのひとりです。Photo: WFP/Arete/Fredrik Lerneryd 
フローレンスさんは、国連WFPがブルンジでサポートする63万5千人の学生たちのひとりです。Photo: WFP/Arete/Fredrik Lerneryd 

「学校には徒歩通学しています。家から45分かかります」とフローレンスさんは言います。「以前は昼食のために歩いて帰宅していました。帰っても食べる物がなかったこともありました。そんな時は食べずに学校に引き返しました。」

ブルンジのギテガ県の人びとは飢餓の問題に直面しています。ギテガだけでなく、ブルンジ国内では数百万人の人が苦しんでおり、7割の人が貧困に陥り、5歳未満の子どもの2人に1人が発育阻害の状態にあります。

国連WFPでは地域の生産物を購入し、地産地消型の学校給食支援プログラムを実施しています。Photo: WFP/Arete/Fredrik Lerneryd 
国連WFPでは地域の生産物を購入し、地産地消型の学校給食支援を実施しています。 Photo: WFP/Arete/Fredrik Lerneryd 

ブルンジでは元々農業が経済の基盤であり、人びとの食料となっています。9割の人が畜産業や農業にほぼ完全に依存して生活しています。一方、コスト高、設備や技術の制約、可耕地の乏しさにより、生産物の販売どころか、自分たちが食べる分すら十分に確保できない状況です。

このため、世界的な食料危機により価格が高騰する国外の市場に頼らざるを得なくなっています。

「将来は医者になりたい」と話すフローレンスさん。 WFP/Arete/Fredrik Lerneryd
「将来は医者になりたい」と話すフローレンスさん。 WFP/Arete/Fredrik Lerneryd

フローレンスさんのように学校に通う子どもたちを含め、何百万人もの人が飢餓と隣合せの生活をしています。

このような中、国連WFPではパートナーと協力して、ブルンジの苦しむ人びとの栄養の改善に取り組んでいます。そのひとつが牛乳をより広く提供する活動です。

「この国では動物性タンパク質の提供や消費が今も非常に限られています」と国連WFPブルンジ事務所のクロード・カクル副代表は言います。「牛乳のバリューチェーンは、小規模生産者の収入と生活を改善しつつ、弱い立場にある人びとの栄養不足を緩和できる大きな可能性を秘めています。」

香味料や栄養剤のグローバルメーカーであるケリー・グループは、同地域における国連WFPの重要なパートナーです。ケリーと国連WFPが共同で立ち上げた「プロジェクト・アマタ」は、牛乳をギテガ県とその他の地域で広く提供するための意欲的な取り組みです。

プロジェクト・アマタではブルンジの酪農家が知識や能力を習得できるよう支援しています。Photo: WFP/Giulio d'Adamo
プロジェクト・アマタではブルンジの酪農家が知識や能力を習得できるよう支援しています。Photo: WFP/Giulio d'Adamo

国連WFPとケリーは、ホンジュラスで共同実施した「プロジェクト・レチェ」の成功を受け、ギテガの小規模酪農家や牛乳加工業者、配送業者、学校と協力し、バリューチェーン全体のつながりを強化しています。

現在、プロジェクト・アマタは農家に革新技術や収益機会を提供し、学校や地域の人びとの栄養を改善しています。

「このプロジェクトでは、地域の牛乳生産者や集積所を国連WFPの学校給食支援と連動させることで、新鮮な牛乳を学校で提供できるようになっており、安全で栄養のある食料の消費を実現していきます」と国連WFPのカクル副代表は言います。

ブルンジの酪農家を視察するケリーの専門家ショーン・マッカーシーさん Photo: WFP/Irenee Nduwayezu
ブルンジの酪農家を視察するケリーの専門家ショーン・マッカーシーさん Photo: WFP/Irenee Nduwayezu

新型コロナウイルス感染症の影響による困難な状況の中、このプロジェクトはギテガ全域の人びとに貢献しています。これまで、210名の小規模酪農家(男女比率は1:1)が家畜栄養学、人工授精、子牛の哺育育成、家畜の個体識別など様々なトピックについて研修を受けました。これは生産の持続可能性の向上につながっています。

このプロジェクトをとおしてこのような農家が販売した牛乳は200トン近くとなり、農家の収入拡大にも貢献しています。

国連WFP、ケリー、国境なき獣医師団のセミナーに参加する地域の酪農家たち Photo: WFP/Irenee Nduwayezu
国連WFP、ケリー、国境なき獣医師団のセミナーに参加する地域の酪農家たち Photo: WFP/Irenee Nduwayezu

このように地域で調達した牛乳が、国連WFPが同県で行う学校給食支援において重要な役割を果たしています。ギテガでは3,100人以上の子どもたちが学校給食をとおして健康的で栄養の豊富な牛乳を定期的に摂取できるようになりました。

この食事は子どもたちの生活を変えうるものです。「きちんとした食事ができるため、体調もよくなりました」とフローレンスさんは言います。フローレンスさんは、給食で毎日牛乳や食事がとれるため、昼食のために毎日往復1時間半をかけて家に帰る必要がなくなりました。給食がなかった頃は「元気がなく授業に集中できませんでした。給食があって助かっています」とフローレンスさんは話します。

ブルンジは東アフリカで牛乳の摂取回数が最低となっています。Photo: WFP/Irenee Nduwayezu 
ブルンジは東アフリカで牛乳の摂取回数が最低となっています。Photo: WFP/Irenee Nduwayezu 

ケリーの地域営業責任者のリジス・メニアンジュさんは言います。「プロジェクト・アマタは非常に順調に進んでいます。この地域の酪農家が生産性を改善し、牛乳の生産量を拡大できるよう支援しつつ、学校の子どもたちに日々の重要なタンパク質の供給源を提供しています。」

国連WFPとケリーは今後もブルンジにおける牛乳の提供と消費を拡大し、地域の小規模酪農家に持続可能な市場を提供します。


学校給食支援により食料支援だけでなく通学し続けられる環境を提供します。Photo: WFP/Giulio d'Adamo
学校給食支援により食料支援だけでなく通学し続けられる環境を提供します。Photo: WFP/Giulio d'Adamo

香味料・栄養剤メーカー、ケリーのグローバルプレジデントでCEOのゲリー・ベーハンさんは、次のように話しています。「プロジェクト・アマタは非常に価値のある取り組みであり、世界的なパンデミックによりプロジェクトの活動が困難であったのにも関わらず、これまでの大きな進展に貢献してきたことを誇りに思います。当社は国連WFPと、新たに優れたプロジェクトで連携できることを嬉しく、誇りに思っており、プロジェクト・アマタがさらに人びとに貢献できるものと期待しています。」

国連WFPのクロード・カクル副代表は言います。「国連WFPはケリー・グループから資金的、技術的支援を受け、小規模な生産者や加工業者がスキルや効率を向上させ、貴重な市場機会を活用できるよう支援しています。国連WFPブルンジ事務所は、ケリー・グループとこのような革新的で戦略的な提携により協力できることに感謝しており、今後、同じような食料システム事業においても協力体制を強化、拡大していけたらと考えています。」

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