国連WFPのアプリShareTheMealがGoogleとAppleから賞を獲得
12月1日、国連WFPの寄付アプリ「ShareTheMeal」が、Googleの「App for Good」部門で「Best apps of 2020」を、Appleの「Trend of the Year:Making a Difference」部門で「Best of 2020」を受賞し、GoogleとAppleの両方から2020年のベストアプリの1つとして認められました。
ShareTheMealでは、支援をしたい人と支援を必要としている人とを結びつけ、スマートフォンをタップするだけで子どもたちに食事を寄付することができます。2015年の開始以来、約400万人がShareTheMealコミュニティに参加し、飢餓撲滅のための国連WFPの重要な活動に4,700万ドル以上を寄付しています。
Appleのティム・クックCEOは、「Best of 2020」の授賞式の際に共有されたビデオメッセージの中で、開発者コミュニティの「驚くべき情熱、献身、創造性」を称賛し、ShareTheMealを「最も支援を必要としている人へのサポート」を可能にするアプリとして挙げています。
「今年は他に類を見ない驚きにあふれた1年となりました。開発者たちは、私たちをひとつにし、アクティブで楽しく健康的になるための新しい方法を提供してくれました。AppStore Best of 2020に選ばれた素晴らしいアプリとゲームのクリエイターの皆さん、おめでとうございます。」
GoogleとAppleからの受賞は、国連WFPが飢餓と闘う取り組み、紛争地域の平和、生活条件の改善への貢献、そして飢餓が戦争や紛争の武器として利用されることを防ぐための積極的な取り組みが評価され、ノーベル平和賞を受賞した数週間後のことでした。紛争地域では、食事を共有することで、飢餓が民間人に対する武器として使用されることを防ぎ、安定に貢献することがでるのです。
そのような地域の1つがナイジェリア北東部で、90万人以上の子どもたちが深刻な栄養失調に陥っています。国連WFPは現在、北東部で35以上の医療施設を運営しており、5歳未満の子ども、妊娠中および授乳中の母親に専門的な栄養支援を提供しています。
幼いファティマにとって、国連WFPの栄養支援はまさに生死を分けるものでした。ファティマは栄養失調の危険にさらされていたため、病気になったときに母親のカアナが彼女を診療所に連れてきました。国連WFPは彼女を栄養不良予防プログラムに登録し、彼女が丈夫で健康になるために必要な栄養を確実に摂取できるようにしました。
「支援を受ける前、ファティマはとても弱っていて、他の普通の子どもたちのように母乳を飲んでくれなかったのですが、国連WFPの支援でファティマは母乳をよく飲むようになりました」とカアナは話します。「ファティマの命を救ってくれた国連WFPに感謝しています。」
「世界中でニーズが高まり続ける中、私たちはコミュニティとその成長を支援する能力を高めるために取り組んでいます。私たちの現在の課題は、年末までに1億食の支援を達成することです」と、ShareTheMealの代表者であるマシミリアノ・コスタ氏は述べています。