国連WFPについて、あなたの知らない12のこと
写真でみる国連WFP
世界最大の人道支援団体が、ほかの国連機関やパートナーの各国政府・NGO・NPO、そして支援者の皆さんとの協働により、今年のノーベル平和賞を受賞しました。その国連WFPについて、まだ皆さんがご存じではないかも知れないいくつかのことを、写真とともにご紹介します。
1.
国連WFPは世界最大の人道支援機関であり、1億人の人々を88カ国で支援しています。
2.
毎日最大5,600台のトラック、30隻の船、100機の飛行機を動かし、食料や他の支援物資を、世界でも最も辺境にあり困難の伴う地域に届けています。
3.
国連WFPは紛争、異常気象、パンデミック、その他の災害によって生じた緊急時に最前線で対応する組織です。現在、紛争が主な原因により危機的状況にある20の国と地域で取り組みを行っています。
4.
国連WFPは1,730万人の子どもたちを対象に学校給食を提供し、栄養面を改善するとともに、子どもたちの将来を変える可能性がある教育を受ける後押しをしています。そして1990年以降40以上の国で、国連WFPの学校給食プログラムを引き継ぎ、政府が自分たちで学校給食を提供出来るよう、その支援を行ってきました。
5.
国連WFPへの支援は近年増加し、2019年にはこれまでで最高の80億ドルに達しました。しかしそれでも、未だ41億ドル不足している状況です。長期化する紛争、気候変動による災害、そして新型コロナウイルスの世界的大流行下に置かれた人々を支援するための高いコストを伴って増加するニーズは、これまで以上に国連WFPへの資金面での支援が必要となっていることを意味しています。
6.
国連WFPは40カ国以上において、小規模な農家と市場とを結び付ける役割を果たしています。世界の食料生産の大半を担う小規模な農家から、国連WFPは3,720万ドル相当の食料を購入しました。
7.
国連WFPの自立支援により、2018年の1年間に12万7,000ヘクタールの農地が開拓され、7,000ヘクタールの森が植林されました。国連WFPの自立支援は、食料の長期的な安定をはかり、気候変動に対するレジリエンスを高めています。
8.
国連WFPは2019年、420万トンの食料を届けました。これは84万頭のアジアゾウの重さに匹敵します。
9.
国連WFPは4分の3以上の食料を発展途上国から購入しています。輸送にかかる時間と費用を節約し、地域経済の維持と成長を促しています。
10.
国連WFPは人道支援コミュニティで最も多くの現金支援を行っています。2019年に64カ国で21億ドルの支援が実施されました。現金で支援を行うことで、必要な物資の選択ができるようになるだけでなく、地域経済の強化につながります。
11.
国連WFPは15カ国において、予測に基づく資金援助を実施しています。これにより、予測される干ばつ、暴風雨、洪水となどの気象災害に先立って、脆弱な家族が食料を購入したり、家を修理したりなどといった備えが出来るようにしています。
12.
R4農村レジリエンスイニシアチブ*が対象としている農民の60%は女性です。 * R4 Rural Resilience Initiative: Risk Reduction, Risk Trasfer, Prudent Risk Taking, Risk Reserveの4つのRから構成されるセーフティネットの構築モデル