紛争6年目のイエメン~国連WFPの栄養支援で回復したアダームくん
イエメンの紛争は2015年3月の開始から今月で6年目となり長期化する中、世界からの注目も集まらなくなってきてしまっています。世界では毎日様々なニュースが流れていますが、イエメンでは未だ支援を必要としている子どもたち、女性、病人、高齢者などが大勢います。
アダームの母親はホデイダからの国内避難民です。彼女は25歳で、2人の子どもを持つ母親です。アダームは6歳、セナットは4歳になります。 2018年の7月にホデイダで戦闘がはじまり、アダームの母は街から避難しました。彼女が住んでいたアル・ジャラヒ一帯は空爆と銃撃の標的になったのです。彼女は家族を伴いサナアの街に逃げるほかありませんでした。
「爆撃があったのでホデイダを離れサナアへと避難しました。そこに居続けるのは自分にも子ども達にとっても安全ではなかったのです。」彼女は述べました。 アダームの一家はサナアで借り受けた一室に住んでいます。父親は洗車業をすることで家族を養っています。サナアに到着後、息子のアダームが痩せ細り病気になりました。
「サナアへの避難は困難なものでした。サナアへたどり着けないかもしれないと心配しました。」彼女は続けます。「アダームは病気になり、体重が減り、か細くなってしまいました。」 アダームの母はアル・サビーン病院に行き、アダームは国連WFPの栄養支援を受けることになりました。アダームは治療のため栄養強化食品の支給を受けました。
7カ月後、アダームの病状は回復に向かい、体重も増え始めました。現在のアダームは全快し健康な状態にあります。 「息子の状態はずっと悪かったですが、栄養食品を受け取るようになり、彼は回復し、健康になりました」とアダームの母親は息子の回復を喜んでいます。
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皆様からの支援を通じて、国連WFPはこれまでにイエメンの数百万人の人たちを救うことが出来ました。しかし現在、支援に必要な資金が8億米ドル以上不足しており、深刻な飢えに陥っている1,200万人に毎月食料を届けるのが難しくなる恐れがあります。
国連WFPはイエメンで世界最大の支援活動を行っており、人口の3分の1にあたる1,200万人に毎月食料を届けています。支援には、乳幼児や妊産婦への栄養支援や、学校給食支援なども含まれます。
イエメンが、何とか"飢きん"に陥らずに済んでいるのは、日本を含む世界中からのご支援のおかげです。 どうか引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。
2020年春「レベル3」緊急支援へのご協力のお願い
あなたのご支援で、紛争地の人びとに「食料」を!
絶望の淵に立たされた一人でも多くの命を救うために、国連WFPの緊急食料支援へのお力添えを、どうぞよろしくお願いいたします。
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