アフガニスタン女性の苦難:食料支援が「唯一の希望」
グルダナさんにとって、国連WFPからの援助は大家族を養う頼みの綱です。
アフガニスタンの首都カブールの西にあるワルダク州サイドアバド地区に住む彼女は、「ここには十分な飲み水がありません」と言います。「井戸は枯れてしまいました。食べるものも、仕事もありません。」
グルダナさんは、息子2人、娘2人、息子の妻1人、孫4人に自分を合わせた計10人家族の柱です。もう2人いた息子は、20年以上アフガニスタンで続いた紛争で亡くしました。
運転手として働いていたグルダナさんの夫も交通事故で亡くなりました。グルダナさんや子どもたちには定職がありません。
アフガニスタンで続く人道危機、経済危機、基本的権利の制約は、特に女性や女の子に最も深刻な影響を与えています。人道支援団体も運営上の新たな課題に直面しています。
グルダナさんのように一家の稼ぎ手は家族の日々の糧を得ることが困難になっています。国連WFPの調査によると、女性が家長の世帯ほど、資産の売却、子どもの学校中退、食事回数を減らすといった困難な選択を迫られる傾向にあります。
「なんとしても家族を養っていかなければなりません。」
そう話すグルダナさんにとって、国連WFPの緊急援助は唯一の食料の入手先となりつつあります。配給が止まると家族は餓死するとグルダナさんは危惧しています。
「この配給は、私たちが日々命をつなぐ唯一の希望です」と彼女は言います。
グルダナさんが国連WFPから受ける援助で、家族は1カ月生活できますが、その後はまた援助に頼らざるを得ない状況です。
「私たちには国連WFP以外からは何の支援も援助もないことを、支援してくださる人に伝えたいです。どうか私たちを助けてください」と彼女は訴えます。
2022年、国連WFPはアフガニスタンの人口の約半分にあたる2300万人を支援し、100万トン以上の食料を配給したほか、2億8600万米ドルの現金、食料引換券を配布しました。