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元サッカー日本代表・中田英寿さん、カンボジアの学校給食事業を視察 (和文)

元サッカー日本代表・中田英寿さん、カンボジアの学校給食事業を視察 (和文)
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プノンペン発−サッカーの元プロサッカー選手・中田英寿さんは、先週、WFP 国連世界食糧計画のカンボジア事務所がシェムリアップ州のバンテアイ・スレイ小学校で行っている学校給食事業を視察した。同小学校でWFPは食糧支援として、830人の生徒に温かい給食を配給している。中田さんは小学生たちへサッカーボールを贈り、WFPはこのプレゼントに謝意を表明した。

ワールドカップドイツ大会後に現役を引退した中田さんは、世界各国を様々な角度から見たいとの思いから、世界中をめぐる旅を続けており、支援を必要とする人々が暮らす土地も訪れている。

「WFPが配給する朝食とサッカーボール、この2つの組み合わせによってこの学校はますます魅力的になり、子供たちもより一層、ここで勉強を続けたいという意欲を持ってくれることでしょう。WFPの学校給食プログラムによって、いつかカンボジアからも中田選手のように世界に羽ばたく人物が現われることを期待しています」と、トーマス・J・クースタースWFPカンボジア事務所所長は話した。

カンボジアはアジアで二番目に成人識字率が低い国だ。半数以上の子供(およそ55%)は小学校を修了しない。さらに、6歳から11歳の男の子の10%、女の子の16%が、家事手伝い、高齢・病気の家族の世話や介護のために、まったく学校に通うことができないでいる。

学校給食プログラムは、現在WFPがカンボジアで行っている活動のなかで最も規模の大きいもののひとつ。農村部の子どもたちの栄養状態を改善するだけでなく、授業中の集中力を高める効果がある。また、給食の存在は子供を学校に通わせる強い動機づけとなることから、就学率や出席率の向上にも大きく貢献している。WFPにより、1,500校以上でおよそ60万人の生徒が、学校給食プログラムによる食糧支援を受けている。

しかし資金不足により、WFPは今年10月から数千人の子どもたちへの配給量を削減せざるをえない状況におかれている。WFPカンボジア事務所では、新たな援助金の拠出がなければ、さらに配給を受けられない子どもが増加する恐れがあると警告している。