WFP事務局長、ミャンマー訪問でさらなる支援を要請
バンコク- ジョゼット・シーランWFP事務局長は先週末、サイクロンにより大きな被害が出たミャンマーを訪問し、WFPの救援活動に対する支援を政府に求めた。
サイクロン発生以降のミャンマーへ国連機関の長が訪れるのはこれが初めてのケース。シーランWFP事務局長は、「救援物資を広範囲に途切れることなく送らなくてはなりません。進展は見られるものの、さらなる前進が求められます。」と述べた。
土曜日、シーラン事務局長は、支援・復興のために発足した支援機構(ミャンマー政府・国連・ASEANの三者で構成)の議長、チョウ・トゥ外務副大臣と会談した。シーラン事務局長は、職員への迅速なビザの発行に謝辞を述べるとともに、効率の良い支援活動を行なう上でミャンマー当局の協力が不可欠であるとし、デルタ地域への職員の派遣を妨げている制度を撤廃するよう要請した。
WFPは、デルタ地方のうち最も被害が大きかった地域に暮らす66万3千人に対する食糧支援を計画している。これまでに57万5千人分の第一回分に相当する食糧を発送。しかし、支援を受けていない人々も多く、また支援を受け取った人に関しても2回目の配給が必要な時期にさしかかっている。
ヤンゴンではWFPによる新たなプロジェクトが開始された。4つのNGOと協力し、サイクロンにより深刻な被害を受けた20万人を対象に、4週間に渡り一日一人当たり米ドル約50セントの現金を支給する。ヤンゴンでは食品市場が機能しているため、このような支援の方法が可能となる。これにより、WFPはデルタ地域への食糧輸送に重点的に取り組むことができる。
しかし、サイクロンによる被害者への食糧支援に必要な7千万ドルのうち、64%が不足している。さらに、WFPは他の国連機関やNGOなども含め人道支援全体の物流の調整や支援を行なっているが、この物資輸送事業は3千2百万ドルの資金不足に直面している。
シーラン事務局長は、「国際社会による持続的な支援が必要とされている。さらなる資金援助がなければ、7月半ばまでに支援のための食糧が底をつく。」と述べた。
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