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日本政府、WFPを通じインドネシアに50万米ドルの食糧援助

ジャカルタ発-16日、日本政府はWFPを通じインドネシアに50万米ドル(約6,000万円)の食糧援助を行うことを決定した。拠出金は、妊娠・授乳中の女性に配給する栄養強化麺の生産に充てられる。この栄養強化麺は、WFPがインドネシアの人々の栄養改善のために行っている事業の一つ、「母子栄養事業」の対象となっている母親たちに配給される。

インドネシアのアブ・リザル・バクリー国民福祉担当調整大臣は世界各国に向けてWFPの活動を支援してほしいと要請していたが、日本政府はこれに応える形で今回の拠出を決定。本日、海老原紳駐インドネシア共和国特命全権大使が発表した。
 
 「インドネシア政府にとって、学童や妊娠・授乳中の女性の健康と福祉はもっとも重要な課題です。日本政府からの支援に心より感謝いたします。幸いにも、我々はWFPと緊密な協力関係を築いており、頂いた支援を有効に活用させていただくことをお約束します」とバクリー大臣は語った。
 
 「インドネシアにおけるWFPの活動に対して日本は主要な援助国となっており、長年にわたって、何百万人もの子供や貧困に苦しむ人に支援の手を差し伸べてきました。2005年、大津波によりこの地域一帯に援助活動が必要となった際にも、日本政府から支援国中最大の6,000万米ドルに上る支援を受けています。また同年には、インドネシアにおける栄養改善事業のために、別途140万米ドルの支援も受けました。」 とWFPインドネシア事務所長兼代表のモハメッド・サレヒーンは述べた。
 
海老原駐インドネシア共和国特命全権大使は、今回の拠出金がWFPの「母子栄養改善事業」の下、妊娠・授乳中の女性に配給される栄養強化麺の生産に使われることを高く評価した。また、WFPインドネシア事務所では「新ビジネスモデル」を実施しているが、大使は「日本政府はこの取組みに非常に高い関心を持っている」と述べ、WFPが援助国から受けた資金を、より透明性の高い、効率的な、説明責任のある形で管理していくことに対して支援をしていきたいと表明した。
 
インドネシアのバクリー首相は今日の発表において、最近発生した洪水で多数のジャカルタ市民が避難生活を余儀なくされた際、WFPが迅速な対応を行ったことに対し感謝の意を表明した。
 
サレヒーンWFPインドネシア代表は、同国における最も弱い立場の人々が今後も必要な栄養を摂ることができるように、日本が今後も支援を継続するよう要請した。サレヒーンは今までに集まった資金では、当初計画した受益者数の60%にしか支援が行き渡らないとして、さらなる支援を求めている。「本日、我々は日本政府から受けた寛大なる支援に対して心より感謝申し上げます。今後も一層のご支援をいただけますようお願い申し上げます」とサレヒーンは述べた。
 
WFPは現在インドネシアにおいて、150万人を超える人々に対して支援を行っており、そのほとんどが子供と女性である。大津波やジョグジャカルタ地震、アチェやジャカルタにおける最近の洪水などの緊急事態に際し、WFPは常に迅速に対応し、インドネシア政府や援助国に高く評価されている。