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日本政府、食糧価格高騰対策として120億円規模の追加支援

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横浜発

日本政府はWFP 国連世界食糧計画に対し、食糧価格高騰の対策として121億5,000万円に及ぶ拠出金の供与を決定した。今回の拠出は、21カ国における栄養失調の子ども、妊婦や授乳中の女性といった食糧価格高騰の影響を最も強く受けている弱者への食糧支援や、アフガニスタンとスーダンにおける国連人道支援航空サービス(UNHAS)の運営に活用される。

モハメッド・サレヒーンWFP日本事務所代表は、「日本政府のきわめて寛大な今回の拠出に心より御礼を申し上げます。このような多額の拠出は、日本政府が食糧価格高騰の問題へ強いリーダーシップを発揮していることの表れです。国際市場での穀物価格は下落しましたが、途上国での価格は依然として2005年や2007年の水準を大きく上回っており、この傾向は今後も続くといわれています。今回の拠出により、食糧価格高騰の影響を直に受け、さらに世界的な景気悪化によって職を失ったり、所得が減少してしまった途上国の人々を救うことができます」と述べた。

今回の拠出は、第二次補正予算の一部として国会に承認されたものである。対象国と拠出額は次の通り。

アフガニスタン(37.2億円)、パキスタン(6.8億円)、スーダン(10億円)、チャド(4.9億円)、中央アフリカ(2.9億円)、エチオピア(5.9億円)、ケニア(4.9億円)、ウガンダ(4.9億円)、ソマリア(4.9億円)、コンゴ民主共和国(3.9億円)、ブルンジ(2.9億円)、ルワンダ(2億円)、リベリア(2.9億円)、ニジェール(2億円)、シエラリオネ(2億円)、コートジボワール(2.9億円)、ベナン(1億円)、モーリタリア(1億円)、マラウイ(4.9億円)、ジンバブエ(4.9億円)、ザンビア(2.9億円)

さらに日本政府は、アフガニスタンとスーダンにおける国連人道支援航空サービス(UNHAS)の運営事業へ各2.9億円ずつ拠出した。
国連人道支援航空サービスとは、WFPが人道支援組織へ提供する旅客・貨物の航空輸送サービスである。

日本政府は、昨年5月に開催された第4回アフリカ開発会議や7月に行われたG8北海道洞爺湖サミットで強いリーダーシップを発揮。今回の拠出は、第4回アフリカ開発会議で日本が発表したアフリカへのODAを2012年までに倍増し、コメ生産の倍増などを目指す計画によるものである。

WFPは、今回の拠出による支援事業を独立行政法人国際協力機構(JICA)などのパートナーとの強い連携のもと、実施していく。

日本からのWFPへの2009年の拠出は125億4,000万円に達し、日本はアメリカに次ぐ第二の拠出国となった。