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日本からのタジキスタンへの支援

タジキスタンは中央アジアに位置し、アフガニスタン等に国境を接する、人口750万人の国です。人口の半分以上は一日1.33ドル以下で生活しており、4分の3が農村に住んでいます。WFPなどが2008年に行った調査によれば、タジキスタンの農村人口の3分の1に相当する170万人は、十分な食糧を得られていません。タジキスタンにおいて、日本からの支援がどのように活用されているかをご紹介します。



日本からの支援で購入された小麦粉で食事の用意をする女性

2009年2月、日本政府は、WFPを通じてのタジキスタンへの食糧支援として、4億5千万円を拠出しました。WFPはこの寄付を小麦粉7,400トン、豆1,910トンの購入に活用、タジキスタンの最も弱い立場にいる人々に配給しました。

日本からの支援は、具体的には以下の取組みに活用されました。

<緊急支援> 

WFPは大雨の被害を受けた地域の人々など7,200人を対象に、緊急食糧支援を実施。命と健康を守りました。

<学校給食プログラム>

WFPはタジキスタンの農村部の7割に当たる36万人の小学生を対象に、温かい学校給食を配給しています。アフガニスタンとの国境地帯は貧しく、違法な麻薬取引の舞台ともなっています。住民は小さな畑とわずかにいる家畜から生活の糧を得ていますが、文化的・経済的理由から、女子は家の仕事を手伝うために学校を退学するケースが多く、きちんとした教育を受けるのは難しいのが現状です。しかし、WFPが給食を配給することにより、学校への就学率・出席率の向上が大いに見込まれます。

<弱い立場にいる人々への支援>

WFPは、貧しく、最も弱い立場にいる人々26万人を対象に、毎月、小麦粉、食用油、豆、塩などの食品を配布しています。配給を行うにあたってはモニタリングを行い、誰が最も支援を必要としているかを調査しています。

<栄養強化と健康を守るための食糧支援>

WFPは、結核・HIV/エイズの治療を受けている人や、その家族へも食糧を配布し、栄養強化に努めています。食糧は、栄養不足が著しい子どもやその母親へも配られます。日本からの支援は、こうした特に弱い立場にある4,500人への食糧配給にも役立てられました。

日本からのタイミングよい支援により、WFPは食糧が不足しがちとなる冬の到来前に、食糧配給を行うことができました。日本からの寄付金によって購入された食糧には全て、日の丸が印刷されており、配給された食糧がどの国からの支援なのか、支援を受ける人々に一目で分かるようになっています。

WFPは引き続き日本との連携を深め、タジキスタンで支援活動を展開して行きます。2010年、WFPはタジキスタンで65万人を対象に食糧支援を行う予定です。