情勢悪化のコンゴ民主共和国東部で支援活動を拡大
国連WFPはコンゴ民主共和国のキヴ州で8万1千人にカナダ・日本・アメリカからの支援金で購入したトウモロコシ粉、豆、食用油と塩の緊急食糧支援を配給しました。
コンゴ民主共和国では以前から不安定な状況が続いており、約240万人もの国内避難民がいました。そこに新たに武力紛争が勃発し、11月20日、反政府勢力が北キヴ州の州都ゴマを掌握しました。政府軍と反政府勢力の間の戦闘の激化をおそれた住民たちが次々に逃げ出し、大量の避難民が発生しています。
以前から食糧難にあった北キヴ州で、国連WFPは今回の戦闘以前より約47万人を対象とする支援活動を行っていましたが、今回の争乱を受けて、支援を拡大させています。
情勢悪化により一時停止した食糧配給活動は11月23日に再開され、国連WFPは週末にかけて緊急支援として、カナダ・日本・アメリカからの支援金で購入したトウモロコシ粉、豆、食用油、塩を8万1千人に配給しました。
自分の田畑や家畜などを捨てて逃げざるを得なかった人たち、またはすでに国内避難民であった人たちにとっては、食糧や生活必需品を得ることは容易ではありません。彼らにとって国連WFPからの食糧支援は頼みの綱です。
ゴマの街だけでも食糧支援を必要としている人々は14万人に上り、これからさらに支援のニーズは増えるとみられます。国連WFPは年初からコンゴ東部の5つの州で約100万人を対象とする活動を実施していましたが、今回の争乱以前より資金不足に陥っていました。今後は更なる支援が求められます。
不安定な状況下でも、国連WFPの職員は任務を離れず、すぐに支援を行えるように準備をしています。隣の南キヴ州で国連WFPは支援活動を平常通りに行い、東部州でも支援活動の再開を予定しています。