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母親への栄養強化が次世代を生み育てる

国連WFPと国連人口基金(UNFPA)は、これから生まれてくる子どもたちが最善の健康状態で育っていけるよう、妊婦と授乳中の母親の栄養状態を改善するための新しいパートナーシップ関係を結びます。

ロンドン発

国連WFPと国連人口基金(UNFPA)は、これから生まれてくる子どもたちが最善の健康状態で育っていけるよう、妊婦と授乳中の母親の栄養状態を改善するための新しいパートナーシップ関係を結びます。

6月8日にロンドンで開かれる「成長のための栄養」サミットを前に始まるこのパートナーシップは、妊娠期から授乳期にいたるまでの間、女性が十分な栄養を摂取することの重要性を伝えようというものです。低体重や栄養不良で生まれ、育った子どもには健康上の問題が生じ、学習や就労などさまざまな場面で重要な機会を奪われます。

「母親が出産前後に栄養満点でバランスの取れた食事を取れば、赤ちゃんは丈夫に育ちます。女性、特に少女たちが栄養のある食べ物を食べられるようにすると、その次の世代に健康で生産的な未来が訪れることがより確実になります」とWFPのアーサリン・カズン事務局長は話しました。

WFPとUNFPAのパートナーシップは、妊娠から子どもが2歳になるまでの「1000日間」の栄養状態を改善する取り組みに力を入れます。2機関はこれまでの活動で既に現場でよく知られていることから、女性が妊娠・出産に関してアドバイスを求め病院を訪れたときに、栄養のある食べ物を食べられるようサポートするという、WFP 、 UNFPAならではの支援ができるのです。

「世界は今、ミレニアム開発目標達成の最終段階に来ていますが、母親の健康は達成から一番程遠い。母親と生まれてくる子ども両方にとって安全な出産のため、母親の栄養状態は非常に重要です。若い女性が栄養価に富んだ食べ物を食べ、健康な食生活を送れるよう支援するプログラムは母子の死亡率を下げるほか、若者に学校で勉強を続ける活力と元気を与え、将来働くのに備えられることが証明されています」と、 UNFPAのババトゥンデ・オショティメイン事務局長は話しました。

このパートナーシップのもと、WFP とUNFPAはブルキナファソ、シエラレオネ、ザンビアにおいてパイロット・プログラムの実施を計画しており、妊娠前、妊娠中、そして出産後も子どもが6ヶ月になるまでの間、母親の栄養状態を改善することに取り組みます。また同時に、この新しい計画では、女性が妊娠する前の段階で良い栄養状態でいられるよう、少女たちに普段から栄養支援をする方法を探ります。十分な栄養は少女たちに力を与えるのに不可欠で、妊娠・出産について健康的な選択をし、教育を受け続け、早すぎる結婚を防ぐことにつながります。

このパイロット・プログラムに参加する女性には鉄分、葉酸、カルシウムなどの必須栄養素が適量配合された栄養補助食品が配られます。