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流血の続く中央アフリカで国連WFPの支援食糧が枯渇寸前

流血の続く中央アフリカで国連WFPの支援食糧が枯渇寸前
中央アフリカ共和国・バンギ発国連WFPは中央アフリカ共和国で紛争のため避難を余儀なくされている人々に支援食糧を配布しています。しかし、治安悪化のため物資の供給が滞り、支援用の食糧が枯渇しそうになっています。

中央アフリカ共和国内とカメルーンの国境沿いでは、国連WFPの米を積んだ38台のトラックが止まったままになっています。戦闘が続く中央アフリカ国内に入ることを運転手が拒否しているためです。

そのため、国連WFPの同国内の穀物備蓄は底をつきかけており、豆類の備蓄ももうすぐなくなりそうです。バンギ国際空港には安全を求めて10万人が避難しており、食糧配布を停止する事態に陥ればさらに緊張が高まる恐れがあります。

「カメルーンと中央アフリカを結ぶ道路は人道支援活動のライフラインです。最終的な手段としてカメルーンからの支援物資の空輸も検討していますが、空輸をせざるを得なくなれば支援活動にかかる費用が大幅に上昇してしまいます」と、デニス・ブラウン国連WFP西アフリカ地域局長は述べました。

当面の間、国連WFPはバンギ国際空港での食糧配布を優先させると同時に、北西部の街ボサンゴアで、通常よりも量を減らしての食糧配布を予定しています。トラックがバンギに安全に通行にできるようになるまでは、他の場所への食糧配給は行えません。

国連WFPはすべての勢力に対し、人道支援に関わる人員が自由に通行し、支援物資を迅速に輸送できるよう、引き続き求めていきます。国連WFPは中立な立場であり、人々の食糧需要に応じてのみ支援を届けています。

12月末の調査で、中央アフリカでは260万人が人道支援を必要としていることが判明し、国連WFPは1月1日から今までに、バンギで6万6千人、西部の街ボアーで9288人に食糧を届けました。また、北部では食糧備蓄を進めるため懸命の作業を続けています。

国連WFPは中央アフリカ共和国で125万人を支援するために1億700万米ドルを必要としています。紛争により避難をせざるを得なかったり、また収穫物が底をつきる、一年のうちで最も食糧事情が厳しい時期が到来するため食糧難に陥ったりする人々を支援する予定ですが、資金不足に直面しています。5月に雨季が到来し、道路が通行不能になる前に各地に支援物資の備蓄を薦めなければならないため、資金を緊急に必要としています。