イエメンにおける紛争と食糧不足
政情不安が続くイエメンは、アラブ地域の最貧国です。食糧事情は世界で8番目に悪く、2014年の調査では、人口の4割にあたる1000万人以上が食糧難でした。子どもの栄養不良率も世界最悪レベルで、10人に1人は5歳の誕生日を迎える前に亡くなります。紛争の激化で、さらなる食糧事情の悪化が懸念されています。
もともと1千万人以上が食糧不足に苦しむイエメンでは、紛争により食糧と燃料が不足し、さらに多くの世帯が飢餓に陥る恐れがあります。危険な状態が続く中、国連WFPと連携団体は、マズラクキャンプの国内避難民とカラズ難民キャンプにて、計3万人近くに食糧支援を行いました。
3月に武力衝突が激化するまでは、国連WFPは避難民や難民、貧しい農村地域の家庭などに対して食糧支援を行っていました。また、栄養不良の子どもや妊婦・授乳中の母親へは栄養支援を行っていました。食糧の入手が困難になる中、これらの層は最も大きな打撃を受けています。
国連WFPは、支援を必要としている人々に支援を届けることができるように、状況を見守りつつ対応を続けていきます。皆様の温かいご協力をお願いいたします。