洪水発生から6ヶ月 食糧支援を通じて立ち直るパキスタンの人々
ローマ発
洪水発生から6ヶ月が経過したパキスタンでは、各地で被害状況にあわせた復興支援が進められている。パキスタン北部と中部では人々はすでに故郷に帰還し、家を建て直し、作付をするなど、もとの生活を取り戻そうとしている。
しかし、南部のシンド州の一部ではまだ水が引いておらず、南東部のバロチスタン州でも多くの人々が帰還できていない。これらの州にまたがるようにして、いまだにおよそ60万人がキャンプでの避難生活を余儀なくされており、復興は思うように進んでいない。
WFPは月におよそ500万人に食糧を配給、ニーズに合ったきめ細かな支援を続けている。復興が遅れている南部では、WFPは小麦、豆、塩、食用油、子ども向けの栄養強化食品などを配給している。その他の地域では、自分の村に帰ってきた人々に対し、月に一度、一ヵ月分の食糧配給を洪水発生から行い、生活再建を支援している。生活が落ち着いた人々へ対しては、1月いっぱいで食糧支援を終了した。
今後WFPは、インフラの再建など、社会基盤の復興を助けるプロジェクトを強化していく。被災した道路、橋、かんがい用水路、農地などを再建するプロジェクトに参加した人々に対して、その労働の対価として食糧支援を行う。プロジェクトによっては、食糧の代わりに食糧購入用の現金を配る。人々がで食糧を買うと、地元の農業支援や地域経済の復興に寄与することにつながる。こうしたWFPの復興支援は、学校給食プログラムや母子を対象とした栄養強化プログラムなどを通じても行われる。WFPは現在、およそ100万人を対象にこのような支援を展開している。
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