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エクアドル地震緊急支援、支援対象者を26万人に拡大

キト発 - 国連WFPは25日、エクアドルの地震で被災し、食糧や生活必需品が極度に不足している26万人の住民を対象に、緊急支援を開始しました。

エクアドル史上最悪となった今回の地震は、沿岸地域を中心に死者600人、負傷者1万2,000人以上という犠牲を出しました。政府と国際機関による推計では52万人がこの地震の被害を受け、食糧支援を必要としています。国連WFPの第一弾の支援は、震災からわずか3日後に現地に到着しましたが、徐々に被害の全容が明らかになりつつあります。
「地震により、多くの人々が収入と食糧を得られなくなったことで、食糧不安が増大する恐れがあります」と国連WFPラテンアメリカ・カリブ海地域局長ミゲル・バレットは言います。
政府の要請に基づき、国連WFPは4月19日にマナビ州のポルトビエホの街まで緊急支援食糧を届けました。職員が配給作業を手伝い、マナビで最も支援を必要としている家庭や病院など、およそ5万人余に食糧を届けることができました。
同時に、現地での人道支援活動を支えるべく、200万米ドルの予算で支援物資輸送活動を開始。国連WFPが運営するパナマの国連人道支援物資備蓄庫(UNHRD)から、水や衛生用品、支援物資の倉庫として活用される大型テントなど、支援物資40トン分がエクアドルに空輸されました。
バレットはエクアドル外務大臣ギョーム・ロング、米州機構(OAS)事務局長ルイス・アルマグロと共に被災地ペダナレスを視察し、「国連WFPは政府と緊密に連携して、26万人の被災者に対する支援を本格化する構えです。また、支援活動を統率する当局と連携の上、今後の現地調査の結果によっては支援計画を調整し、政府の地震対応を支えていきます」と述べました。
「驚くほど多くの団体や人たちが、エクアドルの沿岸地域で支援活動に参加しています。政府、民間、市民社会からのボランティアが、被災者の方たちに食糧を届けるための物資の積み下ろしや運搬などの作業を手伝ってくれています」と、国連WFPエクアドル事務所代表キュナン・パクは語ります。
国連WFPの全ての活動は、各国政府からの任意の拠出金や企業、個人からの募金によってまかなわれています。エクアドルの地震被災地への支援を3カ月間実施するには、3,400万ドルがかかる見込みです。