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エチオピアの干ばつ 1000万人に支援必要

エチオピアの干ばつ 1000万人に支援必要
深刻な干ばつの被害に苦しむエチオピアでは、1000万人以上が人道支援を必要としています。1月末、アーサリン・カズン国連WFP事務局長と、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、エチオピアを訪問し、干ばつの被災状況を視察しました。

現在、エチオピアでは深刻な干ばつが発生し、近年では最悪と言われるエル・ニーニョ現象とあいまって、不作や家畜の大量死を引き起こしています。人道支援を必要とする人は、昨年初めと比べて3倍に増加しました。急性栄養不良と診断される人の数は急増し、今や国土の4分の1に及ぶ地域が、栄養危機に陥っています。今年、緊急に人道支援を必要とする人は1,020万人と推定されていますが、そのうち国連WFPはエチオピア政府を通して760万人に食糧支援を行っていく予定です。

4人の子どもを育てる23歳の母ラヒマさんとその家族は、政府の食糧支援で何とか生活をしています。「雨が降らなくなり、作物は枯れ、飼っていた3頭の牛は食べる牧草がないので死んでしまいました。」1歳になるナビユ君は国連WFPの提供する特別な栄養強化食品で栄養不良から回復段階にあります。

アーサリン・カズン国連WFP事務局長と潘基文(パン・ギムン)事務総長は、1月末、首都から車で数時間の干ばつ被災地を視察しました。潘基文事務総長は、支援活動においてはエチオピア政府が指導力を発揮することが重要だと述べました。

また、首都アディス・アベバで、高官との協議に参加した潘基文事務総長は、今回の干ばつの被害規模は、どんな国の政府にとっても重すぎる負担であると指摘し、「国際社会は、エチオピアの人々と共に危機に立ち向かわなければなりません。速やかな支援が、人命を救い、更なる苦しみを食い止めます。また、エチオピアが成し遂げた、これまでの目覚しい開発を後戻りさせないためにも、速やかな支援が重要です。」と述べました。

アーサリン・カズン国連WFP事務局長も、「支援の方法はあるのですが、資金が不足しています。今すぐ、人々に手を差し伸べることで、更なる被害の拡大を防ぐことができます。」と述べ、国際社会に対し、手遅れになる前に行動することを求めました。

現在、国連WFPは深刻な資金不足に直面しており、食糧支援を必要とするエチオピアの760万人に対して、6月まで支援を継続するために必要な活動資金の26パーセントしか得られていない状況です。早急に必要な資金が得られなければ、国連WFPは4月いっぱいで支援を打ち切らざるを得ません。支援が打ち切られれば、エチオピアの人々の栄養不良率が急速に上昇することが懸念されます。

 

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