飢きんとの闘い
影響を受ける人の多くはアフリカの国々に住んでいます。しかし、中東からラテンアメリカ、カリブ海地域まで、世界のほとんどの地域で急性の飢餓が急増することが予想されます。
飢きんは、人道的アクセスが制限された地域で発生する傾向があります。特にイエメンと南スーダンでは、紛争、治安の悪化、それに伴う移住が、急性飢餓のレベルを憂慮すべきレベルまで引き上げています。
国連WFPとFAOが共同で発表したレポート(Hunger Hotspots report)によると上記2か国の他にも、エチオピア北部やナイジェリアは特に危険な状況にあります。
世界では45か国の5000万人が飢きんの瀬戸際、餓死の危機にさらされています。この数は2019年の2700万人から急増しています。

南スーダンの様子 ジョングレイ州アコボ東部の子どもたちが地元の果物を添えたソルガムの昼食を取っています。― 同国で最後に飢きんが宣言されたのは2017年でした。Photo: WFP/Marwa Awad
飢きんは決して回避できないものではありません。適切な計画と調整によって飢きんを防ぎ、何百万人もの命を救うことができるのです。国連WFPは様々な方法で飢きんを防ぎ、対応をしています。
国連WFPの対応
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迅速な対応メカニズム
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国連WFPはこのツールを南スーダンやナイジェリア北東部などで展開し、移動対応チームが遠隔地や孤立した地域の人びとに対応できるようにしました。通常はヘリコプターで移動し、国連WFPが道路や河川、空輸で食料や栄養物資などの支援を行えるように、人びとを登録します。
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ハンガーマップ・ライブ
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人工知能、機械学習、データ解析を導入し、90カ国以上の飢餓の規模や深刻度をほぼリアルタイムで予測・追跡するマップです。
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緊急サービス・マーケットプレイス
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この仕組みにより、危機の際に国連WFPのサプライチェーン、エンジニアリング、IT、管理などの専門知識を、より広い人道的コミュニティで利用することができます。