8. アフリカで農家の支援(しえん)


 

成長するアフリカ
 みなさんはアフリカというと何を思いうかべるでしょうか?
 アフリカには54の国があり、10億人以上が住んでいます。すばらしい自然と多様な文化、石油などのゆたかな資源(しげん)を持ち、経済(けいざい)がグングン成長しています。一方で、貧困(ひんこん)や戦争など、解決(かいけつ)しなければならない問題があることも事実です。成長のために経済を強くし、みんなが生きやすい社会をつくり、平和をまもるにはどうすればいいのでしょうか。

 

飢(う)え解決へ 農家に技術(ぎじゅつ)や知識(ちしき)の支援(しえん)
 アフリカの成長のために最も重要なことの一つが、飢(う)えの問題を解決し、すべての人が必要な食べ物と栄養を得られるようにすることです。
 生活が苦しいと家族は家にあるお金すべてを食べ物に使ってしまい、子どもを学校から退学(たいがく)させて働かせたり、お金がかかるからと病院に通うのをやめたりします。
 でも、食べ物が足りていれば子どもは働かなくてもよくなり、学校に通うようになります。また、病院にも通えるようになります。健康で教育を受けた人がふえれば国全体の力が強くなり、ゆたかな国になっていきます。
 また、食べ物が足りない状態(じょうたい)が続くと人間は不満を持ち、戦争が起きやすいといわれています。飢えを解決することは平和にもつながるのです。

食料の生産をになう農家の女性(じょせい)たち=アフリカ北西部の国、マリで
WFP/Rein Skullerud

 

研修(けんしゅう)・整備(せいび)・買い取り
 国連WFPはアフリカでの活動に力を入れていて、その一つがまずしい農家の応援(おうえん)です。
 アフリカの農家の多くは小さな田畑しか持っておらず、農業の道具や知識(ちしき)も不十分です。
 そこで国連WFPはほかの機関と協力し、まずしい農家に農業の道具や技術(ぎじゅつ)を提供し、収穫(しゅうかく)のうち、あまったものを買い上げる支援をしています。世界の20か国でこの支援(しえん)をしていて、うち15か国はアフリカです。

国連WFPなどの支援(しえん)を受け、
収穫(しゅうかく)されたトウモロコシの加工をする女性=アフリカ中部の国、ウガンダで
WFP/Stephen Wandera


 農家は作物の種や農機具、作物を運ぶ自転車などをもらい、読み書きや帳簿(ちょうぼ)のつけかた、水や肥料(ひりょう)のやりかた、土の管理などの研修(けんしゅう)を受けます。また収穫した作物を保管(ほかん)する倉庫や、脱穀(だっこく)したり粉にしたりする機械も提供(ていきょう)されます。農家が作物を運ぶ道路が整備(せいび)されることもあります。
 あまった収穫物(しゅうかくぶつ)は国連WFPがよい値段(ねだん)で買い取り、近くのまずしい地域(ちいき)で配るのに使います。
 この支援を受けているアフリカの農家は100万人以上。農家が力をつけ、地域でつくった農作物を地域で消費する流れが進めば、飢えの問題解決に大きく前進します。

 

※この記事の原文は2013年5月に朝日小学生新聞に掲載されました。

 



子どもページ「飢(う)えのない世界を」

1. 「飢(う)え」ってなに?2. なぜ飢(う)えてしまうの?3. 国連WFPの緊急支援(きんきゅうしえん)
4. シリアはいま5. 栄養が貧困脱出(ひんこんだっしゅつ)のかぎ6. 給食がかなえた夢(ゆめ)
7. 支援(しえん)を「卒業」する8. アフリカで農家の支援(しえん)9. 支援物資(しえんぶっし)をどう運ぶ?
10. 「進化」する支援方法(しえんほうほう)11. 支援(しえん)の現場(げんば)で働く12. 世界とつながろう