シリア・東グータの人々が直面する極限状態とは

Published on 06 December 2017

写真:WFP/Hussam AlSaleh

過去4年間に渡る東グータの包囲により、40万人が食糧、医薬品、その他の必需品の定期的な供給を受けられなくなりました。
生死をかけた状況は、唯一物資を得ることのできたアルワフィディーン・キャンプに続く道路が9月に占領、封鎖されたことで悪化しました。それ以降、国連WFPが食糧を提供してきましたが、支援を必要とする家族を救うためには、より多くの資金と道路通行の許可が必要です。飢えや貧困と戦っている家族が私たちに語った話をご紹介します。

息子の命が消えていく

東グータのドゥーマーで暮らすことは、アブ・サレーにとって悪夢です。 彼は生後10カ月の息子は、成長に必要な栄養価の高い食べ物や清潔な水を手に入れることができないために、栄養不良に陥っていると訴えます。

5.5kgを僅かに上回る体重は同年齢の乳児の半分ほどしかなく、重度の急性栄養不良に苦しんでいます。牛乳は市場に出回ったとしても高価なため、水っぽい野菜スープしか食べられていません。

この包囲地域の食糧価格は2倍以上に高騰している上に、人々は働いていないため、市場に残った食べ物にも手が出せない状態です。

 

「私は息子にどうしてやることもできません」

画家を生業とするアブ・サレーは、紛争でほとんどの家が破壊されているドゥーマーで仕事を見つけることはできません。なんとか雑用仕事をしても一日1,500シリアポンド(3.25米ドル)ほどしか得られません。その日暮らしの生活で、小さな家庭すら養えていません。

「食用油1リットルが13,200シリアポンド(27米ドル)もして、パン一包は2,000シリアポンド(4米ドル)もするのです」と涙をこらえながら語ります。「息子を助けるために何もできないんです。私にできることといえば、なんとか息子を医者に連れていっても、この子がゆっくりと弱っていく姿を見続けることだけです。」


順番に食事をとる

オム・サナアは肥沃な東グータ地域に食べ物が豊富にあった時のことを思い出します。紛争発生以前、この包囲地域に暮らす多くの住民は野菜や果物を生産、販売して生計を立てていました。

「紛争が起こる前、この辺りには食べ物がたくさんありました。けれど今は違います。特に先月はひどかったです。娘たちに食事を与えることさえままなりませんでした」と夫に先立たれながら、東グータの主要地域であるカフェ・バトナで3人の子どもを育てるオム・サナアは言います。

「娘たちは日ごとに交代で食事をしています。」

亡くなった夫は農場で働き、彼女も作物を市場で販売する手伝いをしていました。しかし東グータの包囲が厳しいくなるにつれ、耕作地の大部分が戦場となり、危険で農業従事者が近づけない場所になってしまいました。需要と供給のバランスが崩れ物価が急高騰し最低限の食糧さえも限られている状況です。オム・サナアは手に入れられるほんのわずかな食糧をやりくりして3人の娘に分け与えています。

「娘たちは日ごとに順番で食事をしています。食べ物がほとんどないので3日ごとに1人が1食をとります。彼女たちが空腹で眠りにつき、力なく目覚める姿に胸を痛めています。」


9月以降、国連WFPは東グータの包囲地域で暮らす11万人以上に食糧支援を行い、2万人の子どもたちに栄養強化食品を届けてきました。しかし、これは住民が必要とする量には程遠い支援量です。

国連WFPは東グータ一帯の全住民へ食糧支援を行うための追加資金を緊急に必要としており、同時に、支援を必要とするシリア全土の数百万人へ無条件かつ安全に支援を届けるためのアクセスを提供するよう訴えています。

 

シリア紛争の影響を受ける国内そして国外に逃れた難民を支えるため、皆様のご支援をよろしくお願いします。

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