4カ国、2千万人が飢きんの危機に直面

Published on 29 May 2017

WFP/Philipp Herzog

今、世界は前代未聞の食糧危機に直面しています。今年2月、最悪レベルの飢餓を示す「 飢きん 」が南スーダンで発生しました。イエメン・ソマリア・ ナイジェリアも飢きん発生寸前の厳しい状況です。この4カ国では、飢えやそれに伴う病気が原因で、すでに尊い命が失われています。「 飢きん 」を打破するには、今こそ行動が必要です。

4カ国では2000万人が支援を必要としており、150万人以上の子どもが深刻な栄養不良に陥っています。そのうち60万人は、適切なケアが受けられなければ生命を落とすとみられています。2017年末まで緊急支援を続けるため、国連WFPは、緊急に20億米ドルを必要としています。

南スーダン

  • 2011年に独立を果たした世界一「若い」国家の南スーダンは、最も開発が遅れている国でもあります。2013年末に紛争が再燃してから、230万人以上が家を追われ、その数は、今も増え続けています。食糧不安はかつてないレベルに達し、一刻を争う状況が続いています。戦闘のため長期間にわたり支援が届けられなかった北部の一部地域では、10万人が飢きんに瀕し、国全体では100万人が飢きん寸前の状態です。
  • 5月からはじまる雨季の間は、国内の道路の60%以上が水没し通過できなくなるため、空中投下などの方法で食糧を届けることになり、輸送コストは陸路を使う場合と比べて7倍に膨らみます。
  • 国連WFPは、2017年11月まで南スーダンでの支援活動を継続するため、1億7,000万米ドルを必要としています。

<過去記事>

イエメン

  • イエメンは、栄養不良の割合が世界で最も高い国の一つです。もともと中東の最貧国ですが、2015年3月以降の紛争の激化に伴い国内の状況は著しく悪化し、人々の生活は壊滅的な影響を受けています。現在イエメンは、これまでにない規模の食糧不安に陥っており、全人口の60%にあたる約1700万人が食糧難(このうち、680万人は特に深刻な状態)に苦しんでいます。子どもと女性への影響は極めて深刻で、330万人もの子どもと妊産婦が急性栄養不良に陥っています。
  • しかし、国連WFPは資金難により、支援を必要とするすべての人々に十分な支援を届けられない状態が続いています。現在は、配給する支援食糧の量をやむを得ず減らす形で対応していますが、緊急に追加資金が必要です。
  • 2017年11月までイエメンでの支援活動を継続するためには4億7,000万米ドルが必要です。

<過去記事>

ソマリア

  • 過去20年間以上、ソマリアは度重なる暴力、政情不安、経済危機、そして自然災害に襲われ、深刻な飢餓と栄養不良状況が続いています。2011年に発生した飢きんからようやく回復の兆しが見えかけていた今、ソマリアは再び干ばつと食糧危機に見舞われています。
  • 雨季が連続して少雨に終わったため、農村部では不作が続き、家畜が死んでいっています。その結果、多くの人々が食糧を求めて移動を強いられています。320万人が緊急に食糧支援を必要としており、地域によっては、5歳未満の子どもの30%が栄養不良状態に陥っています。
  • 国連WFPは、2017年11月までソマリアでの支援活動を継続するため、3億米ドルを必要としています。資金が得られなければ配給カットをせざるを得ず、120万人の母子が栄養支援を受けられなくなる見通しです。

<過去記事>

ナイジェリア(及びチャド湖畔一帯地域)

  • ナイジェリア北東部を含むチャド湖畔一帯では、以前から人々を苦しませている極度の貧困、開発の遅れ、そして気候変動に加え、ここ数年のボコ・ハラムによる暴力も相まって、世界でも有数の人道危機が起きています。
  • しかし、その危機は世界から見過ごされており、結果として240万人以上が家を追われ、元々世界で最も貧しい地域の一つであるチャド湖畔一帯に避難しています。特に影響が大きいナイジェリア北東部は、6月からの雨季にかけて食糧の備蓄が底を突き、5万人が飢きんに瀕する可能性が高まっています。地域全体ではおよそ700万人が食糧支援を必要としていますが、必要額の20%しか資金が集まっていません。
  • 国連WFPは、2017年11月までナイジェリア及びチャド湖畔一帯での支援活動を継続するため、2億4,000万米ドルを必要としています。

<過去記事>

▼飢きんとは

飢餓の深刻度を示す5段階のうち最も深刻な飢餓を指し、主に以下の3つの指標で判断されます。

①20%以上の世帯が極端な食糧不足に直面

②5歳未満児の30%以上が急性栄養不良

③人口1万人あたり毎日2人(5歳未満児の場合は4人)以上が死亡

 

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