アフガニスタンの空で 国連人道支援航空サービス(UNHAS)

Published on 20 June 2012

 WFPが運航するDASH-8 

(c)WFP/Silke Buhr

WFPはアフガニスタンにおける人道支援組織を代表して、DASH8という航空機2機を運航しています。このサービスは国連人道支援航空サービス(United Nations Humanitarian Air Service、略称UNHAS)と呼ばれる航空サービスを展開しています。アフガニスタンでは、国連機関、NGO、各国大使館などが34全ての州で支援活動を行っているため、こうした支援関係者を支援現場まで安全に運ぶ移動手段の確保が極めて重要です。


UNHAS機内からの光景。厳しい治安状況の中で支援活動を行う
支援関係者にとってUNHASは欠かせない。
(c)WFP/Jochebed Louis-Jean

 
アフガニスタンほど、空での移動が重要な国はないでしょう。アフガニスタンの治安は非常に不安定で、陸路での移動は大きな危険を伴います。また、比較的安全な地域であっても、山岳が多く、陸路での移動は大変な時間が掛かります。アフガニスタンでは、国連機関、NGO、各国大使館などが34全ての州で支援活動を行っているため、こうした支援関係者を支援現場まで安全に運ぶ移動手段の確保が極めて重要です。
 
支援機関の多くは、職員が利用できる航空会社についてルールを設けています。アフガニスタンの航空会社は、安全性に乏しく、国際基準に準拠していない場合が多いため、支援団体の職員はこのような航空会社の利用が制限されていることが多くあります。WFPはアフガニスタンにおける人道支援組織を代表して、DASH-8という航空機2機を運航しています。このサービスは国連人道支援航空サービス(United Nations Humanitarian Air Service、略称UNHAS)と呼ばれ、アフガニスタンの11の都市と、パキスタンのイスラマバードへ毎日運航、130を超える支援団体の職員へ質の高いサービスを提供しています。
 
Intersosという支援団体でプロジェクト・マネージャーとして勤務しているフランチェスコさんは、6週間に一度、首都カブールから北部のマイマナへ行くのにUNHASに乗るといいます。民間の航空会社は、マイマナへは運航本数が極端に少なく、また他の人道支援団体が運航する飛行機は、その団体の職員が優先的に利用することが多いそうです。フランチェスコさんは、「UNHASが私が支援現場へ辿りつける唯一の手段なのです」、と話しています。
 
また、「私はEUと一緒に仕事をしていますから、安全の基準を満たしているUNHASしか利用することを許可されていません」、と話すのは、EUの支援で実施されている農業と家畜に関するプロジェクトを担当しているファローク博士。ファローク博士は月に一度、プロジェクトの現場へ行くのにUNHASを利用しています。
 
UNHASは、国連諸機関、NGO、UNHAS事業に拠出しているドナー国などで構成される理事会で承認された全ての人道支援機関が利用することができます。
 
UNHASの飛行機を操縦するパイロットのジェイは、「とてもやりがいがあります。飛行機を飛ばすこと自体が非常に難しいためやりがいがあるだけでなく、それよりもっと意味がある仕事に貢献することができるのだということを実感できるところに特にやりがいを感じます。自分が運航する飛行機で支援が必要な人々に支援を届けることができる、そう実感できるところが気に入っています」と話しています。
 
2012年の初頭、アフガニスタンにおけるUNHAS事業は深刻な財源不足に直面。WFPは一時、UNHASの運航休止を検討していました。UNHASが運航しなくなれば、アフガニスタンの人道支援活動に多大な影響が及びます。そうした時、日本を始めとする各国が支援の手を差し伸べました。寛大な支援により、UNHASは2012年の秋まで運航する財源を確保することができたのです。