国連WFP事務局長デイビッド・ビーズリーからの声明

Published on 25 September 2018
深刻な栄養不良の女の子。イエメン・サアダの病院にて2018年7月23日に撮影。WFP/Jonathan Dumont

国連WFP事務局長はイエメンのすべての当事者に対し、紛争を終結させ平和を支持することを強く求めます。

 

2018年9月19日、ローマー イエメンは激しい武力衝突や、ホデイダをはじめとした各地の治安情勢の急激な悪化を目の当たりにしています。紛争や、経済難の広がり、貨幣価値の下落は何百万人ものイエメンの人々に多大な影響を及ぼしています。国民は食料価格の高騰に強く抗議しています。

特に気がかりなのは、イエメンの罪なき子ども達や、一般の女性や男性です。私は、すべての当事者に対して戦いを終わらせ、平和を築くための努力を支持するよう求めます。敵対行為を直ちに停止させることにより、人道支援組織はイエメンの人々の命を救うために必要不可欠な支援や食料を提供するために必要で持続的なアクセスを得ることができます。

人道支援に携わっている職員や支援物資、インフラ設備を攻撃の対象にすることはイエメンのみならず、世界のどんな場所においても許されるべきではありません。しかしながら、意図的なのかそうでないのか、私たちの職員やトラック、倉庫、穀物の貯蔵庫に対する攻撃の嵐を目の当たりにしています。私は、人道支援物資や施設を戦争の道具として使用するいかなる試みを非難します。国連WFPの倉庫、トラック、施設、貯蔵庫、そして最も重要なことに私たちのスタッフは中立な立場にあり、この紛争に関与する何人も立ち入ることを禁じます。

イエメンはすでに世界最大の飢餓の危機に直面しており、次の食事を得るあてのない人々の数は1800万人に上ります。これは人口の約3分の2に達しています。国連 WFPの支援は、イエメンが本格的な飢きんに陥るのを阻止するうえで大きな役割を果たしてきましたが、障害やリスクが増大する中で、今私たちは限界に達してきています。

昨年私たちはイエメンでの支援を拡大し、厳しい食料不安を抱える6~700万人に毎月食料支援を実施してきました。さらに今年は月に800万人のイエメンの人々を支援できるようにしています。もし紛争がさらに深刻化し、経済状況が悪化の一途をたどるならば、深刻な食料不安を抱えるイエメンの人々の数は1,200万人に増え、生き続けるために毎日の食料支援が必要になるでしょう。

アクセスが制限され、治安が悪化し、国内のインフラ設備がさらに損なわれることになれば、これほど多くの人々に支援を届けることが非常に困難なものになっていくでしょう。さらには、イエメンの人道支援の必要性が高まるにつれ、資金の需要も増えることになります。世界中で大規模な人道危機が複数発生していて、イエメンの人道危機に対する財政的な問題は国際社会にとって大きな課題となっています。

2015年の紛争の勃発以来、イエメン通貨リヤルは180%下落し、経済状況はこの数週間で急激に悪化しました。基本的な食料品の価格は過去12ヶ月で35%高騰し、多くの家族は自力で食べていくことができません。

イエメンが悲惨な飢きんに陥ることから防ぐための人道支援機関に残された時間はわずかしかありません。罪のない紛争の被害者たちのために私たちが提供しているライフラインの崩壊にあてがう余裕はありません。拡大しているイエメンの飢餓の危機に対処するためには、人道的および商業的食料輸入のための新たな入国口と、国内の商業的および人道的食料の自由な流通が緊急に必要です。

私は、紛争のすべての当事者が一般市民とインフラ設備を守る義務を果たし、紛争を終結させ、イエメンが渇望している平和をもたらすことによって、国際人道法を尊重する積極的な措置を講じるように求めます。