飢餓とは


現在、栄養不良の人々は世界で約7億9500万人います。すなわち、世界の9人に1人は健康で活動的な暮らしを営むための十分な食糧を得られないのです。しかし、飢餓はまったくもって解決可能な問題です。世界には、すべての人に十分な食糧があります。特に科学技術の大発見などがなくても、すでに今日ある知識や方法、政策、そして政治的な意思があれば飢餓問題は解決できるのです。

飢餓の問題を解決することは、今日の難しい経済状況を打破するための大きな切り札となります。飢餓問題を解決し、人々の栄養改善に投資をしようとする国々が力を合わせれば、生産性が上がり、経済的にも好機が生まれます。逆に、子どもの栄養不良を放置すれば多額の経済的損失が生じるということが研究の結果わかっています。

また、飢餓問題の解決は平和と安定にもつながります。国家が国民に対して十分な食糧を確保できない場合、国は不安定となり、崩壊の危機にさらされます。食糧供給が不安定になれば、治安も不安定になりがちです。

さらに、飢餓問題を解決することは、衛生や教育問題など、他の開発課題の解決に向けての土台作りにもなります。十分な栄養を得ている母親が生む赤ちゃんはより健康で体重も重く、生涯にわたって強い免疫力を持つことができます。健康で十分に食べられている子どもはまた、就学の機会にも恵まれます。

世界の飢餓人口は過去10年間で1億6700万人、1990~92年以降では2億1600万人減少しました。全体的に著しい改善が見られるものの、いくつかの地域では飢餓人口の削減において遅れをとっています。サハラ以南のアフリカでは、およそ4人に1人が慢性的な飢餓に陥っており、世界で最も人口の多いアジアもまた5億1200万人という、多数の飢餓人口を抱えています。

飢餓をなくすため、世界が協力し合わなければなりません。市民の皆さん、企業のトップや社員の方々、政府など私たちすべてが一致団結し、飢餓のない世界をつくることが求められています。